粘着シートの粘弾性測定

レオトライボテスタの測定例

軟質表面の粘弾性を含む摩擦抵抗力を計測するレオトライボテスタの測定例を紹介いたします。

積層粘着シートと単層粘着シートとの比較

これまで測定が難しかった薄膜材料に対するせん断方向の動的粘弾性試験を可能とします。

ここでは、粘着シートにおける動的粘弾性の測定事例を紹介いたします。
粘着シートに用いられる粘着剤はその厚みが数~数十μm程度ですが、従来の粘弾性測定装置ではそのままの厚みでの測定が難しく、粘着剤を数十枚積層させた試料を用いて測定を行う必要がありました。

レオトライボテスタでは、粘着シートそのものでの動的粘弾性試験が可能であり、貯蔵弾性率Gʼ、損失弾性率Gʼʼ、損失正接tanδを算出できます。
実際に、PET基材に定着された厚み数十μm程度の単層粘着シートと厚み数百μmの積層粘着シートとの比較試験を行った結果、tanδの値がほとんど一致しました。

貯蔵弾性率G’

 

貯蔵弾性率G’’

損失正接tanδ

測定条件
荷重   50mN
励振幅  20μm
駆動   正弦波
圧子   φ1 円柱 SUS304